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白内障は、水晶体(カメラのレンズに相当する部分)が濁ってしまい、進行すると眼がかすんだり、まぶしく見えにくくなり、視力が低下する病気です。人の眼は、よくカメラに例えられますが、カメラのレンズに相当するのが、角膜と水晶体です。水晶体は眼球の前約3分の1の部分にあり、眼球の外から入る光を屈折させて、網膜(フィルムに相当する部分)に結像させる働きがあります。 水晶体の中身は透明な組織でタンパク質と水分などから構成され、正常な水晶体は透明で光をよく通します。しかし、様々な原因で水晶体の中身のタンパク質が変性して下図のように、濁ってくる状態が 「白内障」なのです。このように水晶体が濁ると、光がうまく通過出来なくなり、光が乱反射して網膜に鮮明な像が映らなくなります。このように、カメラのレンズとしての役割が果たせず、かすみやまぶしさが強くなり、視力が低下してゆくのです。 |
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水晶体が曇るのを遅くするという程度のお薬はありますが、出た曇りをすっかり取るというようなお薬は残念ながら今のところありません。 かすみがひどくなってきて、日常生活が不便になってきたら、手術をしてすっきりしましょう。手術をすると、すっきり曇りをきれいにすることができます。 |
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かつて、白内障の手術の技術や機器がまだ発達しておらず、さらに、眼内レンズが開発されるより以前の昔の時期には、白内障がかなり進んで瞳が真っ白になり、指の数も数えられなくなるまで止むを得ず待ってから、11ミリ以上も大きく切開創を広げて水晶体の核を丸ごと取り出す手術を行わねばなりませんでした。 しかし、最近は白内障手術の技術革新と安全で進歩した眼内レンズの開発によって、生活に不自由を感じる様になった時点が、手術の適応となり、放置せずごく小さな切開創からの負担の少ない手術が積極的に実施されるようになりました。 現代社会では、情報の90%以上が眼から取り入れられるといわれています。そのために、必要な視力はテレビ・新聞を快適に見るためには0.5以上を要します。また、運転免許の更新のためには0.7以上の視力が必要とされます。このように、患者様の求める視生活のレベルに応じた視力が、手術の時期の目安となります。さらに、0.7以上の視力であっても、細かい仕事に支障をきたしたり、室内での視力は良くても屋外では非常にまぶしく運転等に危険を感じるなど日常生活に支障をきたすようになった時点が、白内障の手術の時期となるのです。
■当医院の手術は痛くありません。 |
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痛い麻酔の注射はせず、目薬で優しく麻酔をするからです。目薬をつけるとき、少ししみるだけで、手術の痛みはありませんのでご安心ください。 |
■手術時間は約10〜20分です。 |
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短い時間で手術を終えられるのは、最新の医療機器と最高品質の眼内レンズを駆使し、手術経験豊富な院長に加え、看護スタッフもよく熟練しているからです。但し、かなり進行した高度の白内障や目の組織が弱いケースでは、安全に慎重に実施するため、数十分を要します。 |
■日帰りで手術をしています。 |
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当医院の白内障手術は入院しなくても可能です。
手術後は回復室でしばらく休んで、気分が悪くないか、血圧その他は大丈夫かなどを確かめてからご自宅へお帰りいただきます。慣れない病院に泊まるよりも慣れたご自宅でご家族と過ごし、ご自分のお布団で寝た方が良いという考えからそうしています。また、当院は開業以来、既に7,000例以上もの日帰り白内障手術を無事に実施した実績がありますので、ご安心ください。 |
■最新の手術法「最小(マイクロ)切開法」を導入しています。 |
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現在では、生活に不自由を感じた時点で、白内障をいたずらに放置せず、ひどくなる前に手術が実施されています。そして、当院では手術法もわずか約2ミリ程度の小さな創口から、濁った水晶体を超音波で細かく乳化して、吸引除去する方法(超音波乳化吸引術)で実施しています。さらに、当院では、その小さな創口から最新の眼内レンズを小さく折りたたんで挿入し、眼の中で開いて固定するという新しい方法を導入しております。 これは「最小(マイクロ)切開法」(MICS法)と呼ばれる世界的にも優れた手術法です。「最小(マイクロ)切開法」(MICS法)の導入により、従来の方法と比較して、わずか5分の1程の切開創で済むようになりました。この為、手術時間も約10〜20分程で、日帰りでの手術を可能にし、同時に術後の視力回復も早いのが特徴です。こうして術後早期より、ほぼ通常の日常生活をお送りいただいております。 |
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■ご家族の方は、手術室の様子をモニターでご覧になれます。
当院では、日帰り白内障手術を受けられる患者様やご家族に、少しでも手術の内容をご理解いただくため、院内およびスタッフが、写真や説明用のパンフレットなどの文書、眼の模型・図を使い、説明をさせて頂いております。さらに手術中は、ご家族の方々のご心配を配慮して手術室内の風景を放映できるテレビカメラを設置し、手術の進行状況を待合室のモニターでご家族にお見せすることによって、少しでもご安心頂けるように図っております。 患者様も、ご家族に見守られて、少しでも安心して手術を受けて頂き、また同時に、ご家族の方々のご理解とご協力を賜りますれば幸いと存じます。 |
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“手術”というとどのくらい通院するのか、不安に思う方もいらっしゃるでしょう。ここでは、手術の前にどんな検査をするのか、手術の一日はどのような感じか、手術後どのくらい通院するのかをご説明します。 手術が必要な場合には、院長及び看護師と相談して手術日を決めます。当院では毎週火曜日と水曜日が手術日となっております。今お申し込みいただくと約2〜3週間先のご予約が可能です。この間に、必要な検査や診察を行います。 |
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手術前の準備や処置がありますので、手術の約2時間前頃には来院して頂くことになります。また、手術当日も内科からの飲み薬は、原則として続けて服用してください。 手術は目薬の様に優しい局部麻酔を使って小さな創口から行いますので、特に痛みはありません。手術の所要時間は、通常の眼の方の場合、10〜20分程度で終了します。 但し、かなり進行した高度の白内障の場合には、核がかなり固くなっていると同時に、眼内の組織も脆弱となっていることが多く、やむを得ず、11ミリ以上も大きく切開創を広げて、水晶体の核を丸ごと取り出す「嚢外摘出術」を行わねばならない場合もあり、数十分の時間を要することもあります。 手術後は30分程リクライニングベットで安静にして頂きます。 お茶やジュースを用意致しておりますので、水分を補給してください。 |
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